「動画流出の調査を!」九重親方が理事会で“爆弾”投下の意図
起死回生の一手となるか。
6日に行われた相撲協会の理事会。そこで「動画流出の調査を!」と訴えたのが、九重理事(58、元横綱千代の富士)だ。
相撲協会は昨夏、パチンコメーカーと1年1億円の5年契約で肖像権のライセンス契約を結んだ。その際、協会顧問が仲介者から500万円の札束を受け取った映像が、ネットの動画サイトに投稿されたのだ。
顧問はすでに「カネは返した」と話しているものの、九重親方は「受け取ったこと自体が問題」と反論。外部の有識者らによる調査を求めた。
協会危機管理委員会の宗像委員長は「まず危機管理委で検討し、必要があれば調査する」と話すにとどめた。
ある協会関係者は「九重さんはこれを狙っていた」とこう話す。
「協会ナンバー2だった九重親方は1月末の理事選で、まさかの落選。裏でこの選挙の糸を引いていたのが、裏金を受け取った顧問です。彼は北の湖理事長の右腕。近年、理事長は九重親方を疎ましく思っていたため、顧問は対立候補を擁立。票を買い漁ったというウワサもある。九重親方の理事職任期は今月末まで。その前に裏金問題を調査させ、顧問と理事長を失脚させるのが目的なんです。理事のイスが1つ空けば、自分が返り咲けると踏んでいる」