村田諒太から“主役”奪取 「最速王座」井上を支えたプライド
6日にWBCライトフライ級のタイトルマッチに挑んだ井上尚弥(20=同級4位)は、神奈川の新磯高(現・相模原青陵高)時代に高校生としては初となるアマチュア7冠を達成。12年のアジア選手権決勝で敗れ、ロンドン五輪出場を逃すと、フジテレビから異例の6年契約という長期独占放映権を提示されて、プロ転向を果たした。
「フジテレビは同じく、ロンドン五輪ミドル級金メダルの村田諒太(28)も囲ったが、村田はあくまで怪物・井上の刺し身のツマという扱い。村田と井上はアマ時代からの兄弟分。井上を口説くために村田をセットで獲得したのですが、案に相違してメディアの露出は村田が圧倒的で、井上はそれに埋没してしまった感があった。やっぱり、金メダリストの肩書は大きかったわけですが、井上を売り出したいフジテレビにとっては痛しかゆし。この日の井上の世界初挑戦を祈るような思いで見ていたはずです」(放送局関係者)
■6回TKO
井上は6戦目での世界挑戦。これは、日本人最速で、ベルトを奪えばもちろん、7戦目でWBCミニマム級王者になった井岡一翔を抜いて、過去最速の快挙とフジテレビもあおりにあおった。