ワースト記録目前 元エース小林至氏の「東大野球部強化策」
東大野球部の連敗記録が話題になっている。4月20日の春季リーグで慶大に2─13で敗れ、87年秋季リーグ戦から90年秋季にかけて東大がつくったワースト記録に並ぶ70連敗となった。東大が最後に勝ったのは10年秋、斎藤佑樹(現日本ハム)が先発した早大戦。あす3日の早大戦に負ければ71連敗で記録更新となる。
自身も在学中に70連敗を経験。プロ(千葉ロッテ)に進んだ元エースの小林至氏(46=現ソフトバンク球団執行役員・江戸川大学社会学部教授)に東大野球部の強化策について聞いた。
■一般受験組の選手をリクルートするチャンス
他大学選手との実力の違いは、高校野球が終わった後の過ごし方も大きい。東大に入るために机にかじりつくので、現役合格で半年、浪人すればさらに1年は野球から離れることになるのです。ただでさえ技術、体力などの素質面で他の5大学に劣るうえ、このハンディはデカイです。
私も、どうにか大学生らしい体になり、対等に勝負できるようになったのは4年のとき。勝てませんでしたが、がっぷり四つに組んでの接戦の連続、防御率も2点台でした。当時は、あと1年あればとか、1年のとき部員登録しなければもう1年できたのに、などと仲間と悔しがったものです。だから、休学するなりして部員登録せずに2、3年みっちり体力をつけて技術も磨く。仕上がったところで、復学、部員登録。覚悟と志をもった数人がやれば、だいぶ変わる。そんなことも思ったりしたのですが、今はそういうことが認められません。