初回に26得点の電光石火 広島に花開いた「速攻」の意識
「チェンジアップ、スライダーは捨て、甘いコースに来たストレートを積極的に打つ」という方針を立て、菊池はその狙い通り、真ん中のストレートを1球で仕留めた。
昨季も積極的な攻撃はしていたが、ここにきて実を結びつつある。
打率.299、6本塁打をマークする丸はこう話す。
「好球必打と早打ちは紙一重。打つべき球が初球から来て、打った結果、例えばライト前の安打になれば好球必打になるが、二塁ゴロになれば単なる早打ちということになる。ただ、たとえ二塁ゴロになっても仕方ないと割り切っている。1試合の中で、少ないチャンスボールを逃さず、常に振りにいけるかどうかが勝負の分かれ目になりますから。ここ何年か、そういう意識でやってきた積み重ねもあり、いい形ができつつあると思っています」
広島のチーム打率はリーグ5位の.263。しかし、199得点はリーグ3位。前出の丸は、「打率は高くはないが、勝負どころで積極的な打撃ができ、結果、集中打となって得点に結びついていると思う」と言った。