首位キープ 一皮むけ変貌した広島・野村監督のメンタル
「明らかに変わったね」
快進撃を続ける広島の野村謙二郎監督(47)について、球団OBがこんな指摘をする。
「選手と積極的にコミュニケーションをとるようになったし、采配面でもコーチに任せることが増えたと聞く。10年に監督就任以来、悪く言えば独善的なワンマン体制で選手ともほとんど話すらせず、野手出身にもかかわらず投手起用にもいろいろ口出しをしていた。それで仲たがいして辞めたコーチもいた。それを考えれば大きな変化だよ」
16日の巨人戦はドラ1右腕・大瀬良の好投に打線が応え、ライバルを圧倒。7-2で完勝した。「我々は挑戦者」と言う野村監督はこの3連戦、17日にエース前田を先発させるなど、ローテを崩してまで先発3本柱で巨人に挑む。「3本柱というけど、ローテ的にそうなっただけ」と話すものの、昨年までは考えられなかった。
「試合前の練習では外野ノックの際に、わざと3回くらい空振りをして、笑いを取るなんてこともあるんです。ベンチでもブツブツと文句を言ったり、仏頂面をしていることが多かったのが、自らマウンドに行って投手を鼓舞もする。チームの雰囲気は昨年までと比べものになりません」