東京五輪の野球復活を吹き飛ばす日本球界の「キューバ志向」
巨人がセペダ(34)を初の実戦から4番で起用し続ければ、DeNAの中畑監督はグリエル(29)の二軍戦での一発に「あの一振りで十分。オーラを感じる」と喜色満面。キューバからの助っ人獲得が解禁され、日本球界は「これからも強打者が続々とやって来るに違いない」といまから腰を浮かしている。
「キューバにはまだまだ埋もれた逸材がゴロゴロしてる。身体能力はバツグンだし、野手に関して言えばヘタなメジャーリーガーなんかより、よっぽど期待できる」とはある球団の関係者。「とにかくキューバ政府との関係をより密にすることが先決」(同)と言うのだが、この日本球界のキューバへの傾倒ぶりを苦々しく思っているのが米大リーグ機構(MLB)だという。
米国とキューバは国交がなく、亡命する選手が後を絶たない。昨季はプイグ(23)がドジャースでブレーク。今年はルーキーのアブレイユ(27=ホワイトソックス)が4月にいきなり月間MVPを受賞した。キューバ出身者が米球界を席巻、スポットライトを浴びつつある。それがひいては新たなファン開拓につながる。