元セレソンGKジウマール「W杯初体験のザックは精神的強さも試される」
「クルピが監督をやっていた時、何度も何度も日本に行っていたものだよ。特に覚えているのは香川と清武だね。彼らは18歳ぐらいから抜きんでた才能があった」
ジウマールは香川、清武、柿谷の3人を「クラッキ」(才能ある選手)であると評価する。
「クラッキとは、足技が巧みなのはもちろん、ボールがどこに来るのか、ちゃんと予想できる選手のことだ。この才能は天賦のもの。教えることができない。3人以外にMF本田(圭佑)もクラッキだ。ここまで日本代表に良質な選手がそろったことは過去になかった」
ただし――。ジウマールはこう付け加える。
「W杯はW杯だ。他の国際大会とは、まったく雰囲気が違う。W杯は全試合がトーナメント大会の決勝のようなもの。一試合でもおろそかにできない」
その点で日本には、拭いきれない不安がある。
「日本は確かに強くなった。昨年6月のコンフェデ杯のイタリア戦のように、強豪チームと互角の試合が出来るようになった。しかし、3対4で逆転負けしたように勝ち切れないのも事実。良い試合が出来る。きっちり試合をモノにする。これはまったくの別物である」