鈴木良平氏が見た開幕戦 「ブラジルの強さは技術だけじゃない」
そう思っていると前半29分、ネイマールがドリブルから左足を一閃するとボールは右ポストに当たってゴールに吸い込まれていった。
千両役者のゴールでチームメート、スタンドのサポーター、テレビの前のブラジル国民は勝利を確信したはずだ。
後半26分、FWフレッジがクロアチアDFロブレンに倒され、ホンの少しだけタイムラグはあったが、西村主審が毅然としてPKを宣した。
残念ながらフレッジの「演技」だったが、PKをネイマールが決めて2─1。クロアチアも最後まで戦う姿勢を崩さなかったが、結局3─1でブラジルがホスト国としての、優勝候補の最右翼としての面目を施した。
■危機察知能力に優れた両CB
改めてブラジルの強さを考えてみた。ブラジルは華麗なテクニック、鋭いドリブル、高い決定力といった部分だけでサッカー王国の名をほしいままにしているわけではない。いつの世のブラジル代表も堅いDF陣、フィジカルの強さ、高速カウンターの鋭さを兼ね備えている。現代表では2人のCBの評価が高い。