背景にGMの保身…3割打っても放出必至 イチローの不運
「7月までに何とかする方針だ」
さる米国人記者によれば、ヤンキースの球団関係者がイチロー(40)に関してこう言っているという。トレード期限の7月31日までに、「何とかして」放出したいということだ。
イチローは依然、打率3割をキープ。勝利に貢献しているにもかかわらず、いまも「トレード要員」の位置付けは変わらないようだ。
ヤンキースはオフにエルズベリー(30)を7年153億円、ベルトラン(37)を3年45億円で獲得。ガードナー(30)とは15年から4年52億円で契約延長し、外野手のレギュラー3人を固めて開幕を迎えた。イチローはソリアーノ(38)に次ぐ「5人目の外野手」だった。
開幕から2カ月半が過ぎたいま、チームは東地区2位。スポーツ専門局「ESPN」(電子版)によれば、プレーオフ進出の可能性は21.3%に過ぎない。
エルズベリーが33得点なら、ガードナーは40得点。出塁した走者をかえすべき中軸のベルトランは2割1分8厘、6本塁打、18打点。強打の捕手という触れ込みで獲得したマッキャン(30)は2割2分、7本塁打、28打点。中軸の決定力不足は明らかで、周囲から「田中を獲得できなかったときのことを考えるとゾッとする」という声が上がるのももっともなのだ(数字はいずれも17日現在)。