球宴ファン投票中間発表に滲む巨人ドラフト戦略のツケ
「オールスターなんだけど……」
交流戦優勝まで1勝に迫っている巨人が20日、東京ドームで練習。報道陣に対応した原辰徳監督(55)が、自ら切り出してこう続けた。
「うちで1位なのは阿部だけ。広島ばっかりだよね。広島は組織票が多い? 球宴は本来、ファンが選ぶものだから、監督推薦っていらないと思う。(巨人から)選ばないぞってね。試合をする方としては、投手が何人、野手が何人って枠は決めさせて欲しいけど、ファン投票だけでやるべき。1位と2位の選手だけでやるとかね。そうすれば、もっとちゃんと投票されるんじゃないかな」
ファン投票の中間発表では、広島勢が9ポジション中5つも1位を占めた。例えば三塁手部門の1位は、故障で二軍調整中の堂林。それが「組織票」によるものかどうかはともかく、セの指揮を執る原監督には「ちゃんと投票」しているようには映らなかったのだろう。
菅野は勝ち星(8勝)、防御率(1.59)ともにリーグトップながら先発部門の3位。山口、片岡、村田、坂本といった主力どころも各ポジションで2位に甘んじている。原監督は実力を正当に評価してもらいたいのかもしれないが、だからといって必ずしも実力イコール人気とは限らない。