ブルペン入りマー君 フォーム改造の裏に松井流「プラス思考」
右肘靭帯部分断裂からの戦列復帰を目指す田中将大(25)。ヤンキースでは田中の先輩にあたる松井秀喜はかつて、左手首を骨折した際、打撃フォームに手を入れた。
ただ、骨がくっつくのを待っているだけでは復帰しても現状維持。だったら復帰するまでの数カ月間を有効に使い、レベルアップして戦列に戻れないか。そう考えて打撃フォームを見直したのだ。
メジャー特有のツーシームをとらえる確率を上げるためには、より下半身を安定させる必要がある。そうやって生まれたのが、ガニ股気味に構える打撃フォームだった。その結果、復帰戦は4安打。3年後の09年に獲得したワールドシリーズMVPは、左手首骨折を糧にした結果でもあった。
その松井を尊敬する田中が去る16日(日本時間17日)、故障後、初めてブルペンで投球練習をした。以前と比べ、投球時のテークバックが小さくなった。
これまでと同じフォームであれば、再び肘を痛めたり、患部を悪化させる可能性がある。だからこそ肘に負担のかからないフォームを模索中なのだろうが、それだけではない。