和田監督救った福留CS“虎の子”ソロ弾の計り知れない価値
阪神の和田監督は、足を向けて寝られないだろう。
広島を退けて球団初のCSファーストステージ突破。初戦に決勝のソロ本塁打を放つなど、攻守に光ったのが福留孝介(37)だ。今季で3年契約が切れる和田監督は10日に来季続投が正式に決まった。それでも広島に敗れてファーストステージで姿を消せば、ファンやスポーツマスコミは黙っちゃいなかったはずだ。広島とは1勝1分け。終わってみれば福留の本塁打が唯一の得点であり、初戦の勝利が大きくモノをいった。
今季の福留は、開幕直後の3月30日の巨人戦で守備の際に二塁の西岡と交錯。西岡が鼻骨、肋骨骨折で入院生活を強いられた一方、自身も鎖骨骨折、肺挫傷の大ケガを負ったという。スイングするだけで激痛が走り、打率は1割台に低迷。痛みを隠してプレーを続けたのは、和田監督が治療に専念させることができなかったという事情もある。
「こんなに守備が下手だとは思わなかった……」
今季の某日、和田監督はある若手外野手の守備を見て、関係者にこうタメ息をついたそうだ。