広島復帰会見でも弱気発言ばかり データが示す黒田の“退化”
「16勝を挙げた12年はスプリットの割合が全体の15.4%に過ぎませんでした。ところが13年は17.7%に増加。昨年(14年)に至っては投球の4分の1以上にあたる27.4%がスプリットだったのです。メジャーでは初球から積極的に振ってくる打者が多く、落ちるボールも有効だった。けれども、日本の打者はボールの見極めがいい上に、ファウルで粘る技術を持った選手が多い。そうなると、スプリットは通用しないかもしれません」(友成氏)
メジャーに日本のプロ野球では想像できないようなケタ違いのスラッガーがいるのは事実だ。が、そんなのはごくひと握り。それ以外の打者のレベルはそう変わらないし、粘り強さやミートの正確性に関してはむしろプロ野球の打者の方が上という指摘もある。それだけにスプリットに依存するのは危険というのだ。
自主トレを報道陣に公開した1月、黒田は「先発ローテで回る以上は、2ケタは勝たないとね。それができなければ区切りをつけなければいけない」と言った。要は、結果が出なければ引退するということだ。
肉体の衰えについては誰より本人が自覚しているだろうし、そもそもプロ野球の打者のレベルは嫌というくらい熟知している。現状のままプロ野球で15勝とか20勝するのは難しいと分かっているからこそ、会見でも強気なことは言えなかったのではないか。