びわ湖マラソンは最高4位…問われるペースメーカーの意味
シドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子氏はかつて日刊ゲンダイ本紙のインタビューで、PMのメリットは認めつつもこう語っていた。
「PMがいるとレースのパターンはいつも同じ。どうしても受け身になるので、自分で自由自在にレースを組み立てる能力は向上しません。経験できなければ、引き出しは増えません。世界陸上や五輪にはPMはいません。レースは変化に富むものです」
陸連は昨年、16年リオ五輪に向けたマラソン強化策としてナショナルチーム(NT)を発足。東京マラソンの今井正人に続き今大会もNTの前田が「日本人1位」となり、宗猛男子長距離・マラソン部長は面目を保ったかもしれないが、11分台でのフィニッシュでは話にならない。PMの後ろばかり走っている日本選手が五輪でメダルを取る日なんて二度とこない。