U-22はリオ五輪1次予選突破も 代表“底上げ”の役目果たせず
U―22(22歳以下)日本代表が、16年リオ五輪アジア1次予選の最終戦(3月31日)でマレーシアを1―0で下した。
前半41分、久保裕也(21=スイス・ヤングボーイズ)が左クロスを頭で合わせて先制ゴール。格下相手になんとか奪ったこの1点を守り切り、同予選I組を首位通過。来年1月にカタールで開催される最終予選(出場16カ国)に駒を進めた。
とりあえずは第一関門突破というワケだが、最終予選には1次予選で戦ったような弱小国は皆無。本大会出場枠3をめぐって苦戦は免れず、96年アトランタ大会以来の連続出場が途切れる可能性もある。「リオ五輪出場に悲観的観測が出ること自体、いかにU―22代表の選手たちが小粒かということです」とはスポーツライターの平野史氏。
「欧州組のFW久保と南野(20=ザルツブルク)も1次予選で際立った活躍を見せられず、ベトナム戦2ゴールの背番号10MF中島(20=東京)、強烈シュートがウリのMF野津田(20=広島)ら主軸は所属クラブで出番に恵まれず、身長185センチの大型FW鈴木(21=新潟)、U―22代表で正ボランチを組んでいる大島(22=川崎F)と遠藤(22=湘南)は、クラブでもレギュラーとしてプレーしているが、かといってA代表に選ばれて代表レギュラー陣を脅かすような存在ではない。日本代表のレベルアップには若年層の突き上げが必要不可欠ですが、現22歳以下代表は、その機能を果たしていません」
日本代表ハリルホジッチ監督は、22歳以下代表の手倉森監督に「1次予選3試合のDVDは必ず見る」と確約した。
しかし、DVDを見ながら指揮官は、恐らくタメ息しか出てこないだろう。