霜田正浩技術委員長が今語る「ハリル日本」誕生の舞台裏(3)
■ハリル監督が使う「Duel」の深い意味とは
――ハリルホジッチ監督と交渉する前、オシム元監督と面会の約束をしたが、結果的にはオシムさんに急用ができ、会えなかったそうですね。
「オシムさんに『新しい監督は誰がいいでしょうか?』なんて聞くつもりはまったくなく、そもそも『誰がいいですか?』と聞いても、人の紹介など一切やらないオシムさんが答えないことは、分かっていましたから」
――それでも会おうとした目的は?
「この4年、元日本代表監督として欧州から日本のサッカーを見てくれていました。『我々は正しい道を歩んでいるのでしょうか? オシムさんはどう思いますか?』など、サッカーの話をしたかったのです。ジェフ千葉のコーチ時代、オシムさんの息子のアマルさん(元千葉監督)とは一緒に仕事をしましたし、(トップの監督だった)オシムさんとも何度も話をしています」
――ハリルホジッチ監督のキーワードに「球際の強さ」があります。ザッケローニ元監督も「インテンシティー」という言葉を使ってプレーの強度や球際の強さを求めました。新監督の「球際の強さ」を解説して下さい。