立ち合いで“報復”エルボー 横綱白鵬の相撲はもはやプロレス
左のフックから右のエルボーという変則ワンツー。これがプロレスのリングならば何も問題ないが、土俵上となれば話は別だ。
横綱白鵬(30)がまたもや暴力相撲を見せつけた。夏場所7日目(16日)の佐田の海戦、立ち合いで左の張り手を見舞うと、間髪入れず右ヒジで相手の顔面を強打。ひるんだ佐田の海を送り出して難なく仕留めた。
白鵬は支度部屋で「(相手の)アゴを上げてから流れをつけようと思った」と得意満面。立ち合いの張り手はともかく、顔面狙いのヒジ打ちは相撲では「かち上げ」とは呼ばない。一体、これのどこが相撲なのか。
しかも、白鵬はこの対戦の前から急に右ヒジにサポーターを巻き出した。取組後に「痛み? 多少はある」と話したものの、痛めているヒジを武器にしたのだから笑止千万。
ある角界OBは「先場所の報復だろう」と言う。
「春場所で白鵬は佐田の海に一時は土俵際まで攻められたからね。白鵬は負けたり苦戦した相手を、次の本場所で痛めつけることが多い。普通、横綱の『かわいがり』といえば出稽古や巡業中に行うもの。稽古でコテンパンに叩きのめして、『この人にはかなわない』という意識を植え付ける。最初からケガをさせるような荒っぽい相撲とはわけが違う」