セ6年連続負け越し 交流戦「パの時代」続く理由を評論家語る
あと2試合を残す交流戦も最後の日曜日はセの全敗。パの60勝43敗3分けとなった。
05年からスタートした交流戦でセが勝ち越したのは09年だけ。05年からの日本シリーズを見てもセが勝ったのは3度しかない。西武OBの山崎裕之氏がこう語る。
「リーグ戦でDHのあるパは、交流戦になるとセのホームでは投手も打席に入る。本来はかなり不利です。それでもこれだけ差がつくのは、例えばパの打者は対戦データが少なくても好球必打で積極的に打ってくる。セに比べてパの方が広い球場が多いのに、本塁打数(305本対238本)が圧倒しているのは積極的な打撃と無関係ではない。球場が広いため、投手も日頃からパは内角の厳しいところを突いてくる。かわすより攻めの姿勢が見える。もうひとつはベンチワークです。巨人の原監督はオーダーをコロコロ変える。選手は失敗を怖がり、思い切ったプレーができない。戦力が十分ではない西武の田辺監督は、我慢強い起用をする。信頼されていることを実感している選手たちは、個々に頭を使いながらのびのびプレーしている」
セ・パの違いは実力だけではない。近年のパは、メジャー移籍したダルビッシュや田中以外にも、中田(日本ハム)や中村(西武)といった和製大砲に、二刀流大谷(日本ハム)、高卒2年目でもっか12本塁打の森(西武)など、スケールの大きな選手が続々出てくる。