またも同業種2社の“特例” 五輪組織委の終わりなきカネ集め
えげつないカネ集めとの声もある。
東京五輪組織委員会は昨15日、全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)の両社と国内スポンサーのオフィシャルパートナー契約を結んだと発表した。
組織委のスポンサーは3つのランクに分かれ、航空会社オフィシャルパートナーは2番目にあたる。ランク最高位の「ゴールド」が150億円以上、2番目の「オフィシャル」は70億円以上といわれている。
この日の会見では、ANAもJALも同業同士で協力する姿勢を打ち出したものの、そもそも五輪のスポンサーは「1業種1社」が原則だった。組織委では国際オリンピック委員会(IOC)の承認を得て特例で契約したというのだが、特例が認められたのは今回だけではない。
実は「ゴールドパートナー」でも銀行、情報通信の同業2社が協賛企業として名を連ねている。1つのスポンサー枠に同業2社となれば、協賛金も折半かと思いきや、双方から満額を得ているというからあこぎだ。組織委関係者がこう説明する。
「パートナー企業になれば、日本の国内限定とはいえ、大会マークや関連映像などを使って販促活動が可能。宣伝効果は計り知れない。同業種同士がタッグを組んだからといって協賛金が半額で済むはずがない。銀行、情報通信に今回の航空会社2社にしても、協賛金を満額支払うからこそ、特例が認められたわけです。定められた金額を供出しなければ公平ではないし、パートナーの特権を与えるわけにはいきませんよ」