権藤氏は「エース脳」と分析 日ハム大谷が持つ思考回路の中身

公開日: 更新日:

 投手と打者の二刀流で才能を発揮する日本ハム大谷翔平(21)だが、彼の本質は「投手人間」なのだと思う。そう感じたのは、両リーグ一番乗りの10勝目を挙げた10日の西武戦後のコメントだ。

「最初は送らせようと決めていたけど、予想以上に打球が強かったので。野手をやっていてよかったです」

 そう振り返ったのが、0-0で迎えた八回の無死一塁の場面。打席に新安打製造機の秋山を迎えた。秋山はバント。打球が強く投前に転がり、大谷はこれを二塁で封殺して、自らピンチの芽を摘み取った。俊敏なフィールディングを「野手をやっていてよかった」と自画自賛したわけだが、私が得心したのは、その前の「送らせようと決めていた」というセリフの方である。

 試合は0-0。相手先発の岸は六回まで完全投球で、八回のその時点でも四球1つだけのノーヒットノーランを続けていた。つまり、1点が明暗を分ける緊迫したゲーム展開。にもかかわらず、大谷は走者にスコアリングポジションに進まれることを恐れず、むしろ進んでバントさせることを選んだわけである。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…