球宴MAX159キロに込められた日ハム大谷のささやかな“反抗”
17日の球宴初戦、全パの先発マウンドに上がった日本ハムの大谷翔平(21)は、2回を投げて2安打2三振で1失点。注目のMAXは159キロにとどまった。
「最後1球だけ、(最速を)狙いにいったんですけど……。出なかったですね」
登板後、こう言って苦笑いを浮かべた日本一の快速右腕には、当初からしばりがかかっていた。
昨年の球宴で日本人史上最速の162キロをマーク。打者5人に対して投じた21球の直球はすべて157キロ以上を記録してファンを大いに興奮させた。だが、球速を求めたことで投球フォームを崩し、球宴前に9勝1敗(防御率2.23)だった成績は、球宴明けの後半戦では2勝3敗(防御率3.24)と失速。明らかに調子を落とした。
そのため、栗山監督から「誰が見てもあそこでおかしくなった。短いイニングを投げたらスピードは出る。でも、同じことをやったら『スットコドッコイ』。失敗を生かせなかったら超一流にはなれない。『スットコドッコイ』だけど信用はしてる」としつこく太い釘を刺されていたのだ。