屈辱の東アジア杯 噛み合わなかった川又と永井に釜本氏苦言
コラム【釜本邦茂 ズバッと言わせてもらう!】
東アジア杯を振り返ってみる。3試合目の中国戦で1勝を挙げたことに加え、内容的にも見るべきものが、なでしこジャパンにはあった。
男子の場合、2分け1敗と未勝利に終わり、しかも内容的にも不満が残った。個々の選手を見渡しても、大会通算2ゴールで得点王(というのも寂しい数字だ)になったMF武藤雄樹(26)の奮闘が目立ったくらい。他の選手で「日本代表のレギュラー争いに食い込める」と思わせた選手はいなかった。いずれにしても武藤にしか一縷の望みを託せない状況自体、ハリル日本代表の行く末が心配になってくる。
「日本代表」というチームのあり方を消化し切れていない選手もいた。中国戦に先発したFW川又堅碁(25)、永井謙佑(26)は名古屋のチームメートだ。所属クラブでは、それなりのコンビプレーを見せているが、東アジア杯では結果を残せなかった。なぜか?
日々の練習を通して連係を高められるクラブとは違い、代表では「能力を十二分に発揮した上でチームのやり方に柔軟に合わせていく」戦術理解度の高さが要求される。