日本女子バスケ「リオ五輪切符」で鮮明 中韓“弱体化”の理由
団体競技で最初のリオ五輪出場権を獲得したのは、最も望み薄とされた女子バスケットボールだった。5日に閉幕したリオ五輪予選を兼ねるアジア選手権を7戦全勝で制し、2004年アテネ以来3大会ぶりの五輪出場を決めた。
世界ランキング15位の日本は今大会で同8位の中国、同12位の韓国を撃破。今季、米女子プロバスケットボール(WNBA)のシアトル・ストームでレギュラーを掴んだ渡嘉敷来夢(24=身長192センチ)の高さと若手のスピードを生かした戦術が功を奏したのが勝因のひとつには違いないが、それ以上にライバル2カ国の凋落は無視できない。中、韓とも世代交代の時期に差し掛かりながら、若手の底上げに失敗したからだ。
■韓国では代表監督を固辞する指導者も
これまで世界的な選手を輩出してきた中国は、ここ数年、実力の低下が著しい。かつてはWNBAでも鄭海霞(前ロサンゼルス)、隋菲菲(前サクラメント)らがプレーしたが、中国国内リーグの拡充を図るため選手の海外流出を制限。ここ数年はWNBAでプレーする選手は皆無になった。その一方で、中国リーグは昨季から外国人選手のプレーを解禁したものの、欧州や豪州のトップ選手はWNBAと契約する。外国人は二線級ばかりで中国選手のレベルアップにはつながらず、今回は国内組で代表を編成して臨んだ結果、2位に終わった。