引退の谷繁「中日移籍」秘話 陰に横浜・森監督との確執が…
「提示された条件には納得している」
26日のDeNA戦が現役最後の出場となった谷繁(44)。古巣横浜でFA宣言したのは01年オフだった。横浜はメジャー入りを希望する谷繁に残留を要請。4年10億円プラス出来高(推定)の条件を提示したが、冒頭の言葉を述べる谷繁に笑顔はなかった。
結局、メジャーからは納得できる契約条件を得られず、4年12億円(推定)と将来の指導者手形を切った中日に移籍したのだが、実は谷繁の第一希望は横浜残留だった。
当時を知るスポーツ紙の記者が言う。
「01年から横浜の監督に就任したのは巨人V9時代の名捕手で、西武を常勝チームに育てた森祇晶氏。谷繁はシーズン中、ベンチでは森監督の横に座り素直に話を聞いていたが、いつしか離れて座るようになった。森監督が『あのリードで、よく正捕手が務まってたな』と陰でグチグチ言っているのを人づてに聞いて、森監督の性格に嫌気がさしたのです。森監督は谷繁がFA移籍しても相川(亮二=現巨人)で穴埋めできると考えていた。谷繁は98年に日本一になった横浜に愛着があったが、監督と球団の方針を知って、追い出されるように移籍したわけです」