お金より夢 李大浩メジャー挑戦に見える「韓国スポーツ事情」
■いつまで日本スポーツ界を席巻するのか
それにしても、なぜ日本のプロ野球選手には、イ・デホのような志がないのか。ゴルファーは韓国人プロの後塵を拝するばかりなのか。前出の太刀川氏が言う。
「野球選手でいえば、日本は韓国選手とは逆。名誉よりカネです。メジャー挑戦をブチ上げながら、契約条件が悪いと、元の球団に戻る。1億円以上の年俸を捨てて約980万円でドジャースとマイナー契約した野茂(英雄)は例外です。ゴルファーも意識の差が大きい。例えば、今年の日米の女子オープンに勝った田仁智(21)は、韓国ジュニアのエリートといわれる国家代表に選ばれながら、『家庭が大変だからおカネを稼ぐ』といって、代表資格を1年で返上しプロになった。田のように、韓国の女子プロは賞金で家族の生活を支えている者が多い。それこそ死に物狂いですから1勝や2勝したぐらいでは絶対に満足しません」
日韓のプロはオフの過ごし方も違う。日本人プロはテレビやイベントに引っ張り出されても年末年始は1週間ぐらい休む。韓国勢は1月2日からマレーシアなどの暖かい国でシーズンを戦えるスタミナづくりを始める。