阪神も「動作解析」担当新設 由伸巨人は開幕前から“丸裸”
巨人にも「戦略室」があった。「戦略コーチ」も在籍したが、原前監督の「指示系統の統一」との意向で13年限りで廃止された。
「原前監督は『力と力の勝負』とか『正々堂々と胸を突き合わせて』が口グセの人。ベンチ全体があまりにデータ偏重になっていたことを憂慮したというより、嫌悪感を示すようになって、スコアラーは元の機能に戻った。高橋新監督も横綱野球をやりたいと思う。幹部候補生としてここまできただけに、データを駆使して相手の弱点を突くような野球は好まないでしょうね」(球団関係者)
とはいえ、ここ2年は貧打。「横綱」は程遠いのが現実だ。前出のスコアラーが続ける。
「マイコラス、ポレダといった盗塁がしやすい投手が残留。菅野、山口らの主戦級も特定球団の成績だけが突出して悪い時期があり、クセバレを心配してテンヤワンヤしたことがあると聞いた。打者では阿部、村田が打てなくなったのは衰えだけじゃない理由がある。複数球団で攻略マニュアルが作成されていて、実はいくつかの配球パターンで打ち取っている。戦力がある巨人を徹底的に研究するのは当然ですよ」
もともとパより細かいセの野球がさらに細分化され、真っ先に丸裸にされるのは、由伸巨人になりそうだ。