阪神も「動作解析」担当新設 由伸巨人は開幕前から“丸裸”
「阪神は何かを仕掛けてくることがまずない。チーム全体が淡泊。いやらしさが全くないから戦いやすい印象はありました」
シーズン中、巨人ナインはこう口を揃えていた。今季の阪神戦は16勝9敗。CSでも勝利した“カモ虎”に金本監督が就任して変わった。「動作解析」担当のスコアラーを新設するという。要するに、相手投手のクセなどをチェックし、牽制球のタイミングなどを計りながら盗塁、走塁に生かすというもの。「どうせ何もやってこない」とタカをくくっていた巨人にとって驚きの変化だ。
阪神だけではない。DeNAのラミレス新監督は現役時代から配球の分析などに定評があった。巨人の4番を張っていた頃、「日本の野球は捕手からサインが出る。捕手を分析した方が確実な傾向が出るんだ」と捕手ごとのデータをはじき出し、パソコンに入れて携帯していたほど。セのあるスコアラーがこう言う。
「ヤクルト、広島はスコアラーの他にも、現場の選手、首脳陣が一体となって相手のクセや弱点を探し、ミーティングで徹底するなど、情報を生かそうというチームカラーがある。巨人は橋上コーチ(現・西武作戦コーチ)が退団した今季から、王道野球に回帰した印象がありますね」