米ツアー参戦でリオ五輪狙い イ・ボミなぜ“茨の道”選んだ
また日本ツアーは2年連続で同じ大会を欠場できず、優勝した大会は翌年に出場義務があり、規定に違反すると100万円の罰金という“足かせ”がある。
イ・ボミの場合、五輪代表選手が決定する7月11日まで、欠場すれば罰金の対象になる試合が4つある。海外メジャー出場なら免除されるが、推薦出場する場合は免除されない。
今季初のメジャー大会「ANAインスピレーション」(3月31日開幕)に出場して好成績を残し、韓国勢5、6番手に上がるようなことになれば、ペナルティー覚悟で日程の見直しを迫られる。
韓国のゴルフ事情に詳しいジャーナリストの太刀川正樹氏がこう言う。「年齢的にも最初で最後の機会です。韓国では日本以上にカネより名誉が重んじられる。カネのためには死ねないが、名誉のためなら死ねるといわれています。イ・ボミはソウル五輪が開催された88年生まれで、同い年の朴仁妃らに対するライバル心を持ち、自分だけ国家代表になれなかった悔しさや家族や国のために戦いたいという思いもある。世界ランク8位のキム・ヒョージュ(20)や同10位のチョン・インジ(21)といった若手の台頭も刺激になっている。五輪は国威発揚の場ですから、出場を目指すことでさらなるイメージアップと存在感をアピールする狙いもあるでしょう」
イ・ボミは国内外13社とスポンサー契約を結び、賞金以外で3億円を稼いだといわれている。昨年稼いだ賞金は2億3049万円。米ツアーに挑戦して100万円の罰金など痛くもかゆくもないのだ。