巨人ドラ1桜井 派手さないが「実践向き投手」と他球団警戒
巨人の長嶋終身名誉監督はチームを率いていた際、新人や若手選手の評価基準に「見た目」を重視することがあった。
報道陣に、○○はどうですかね? と聞かれ、「いいものを持ってるけど、顔がねえ」と答えることが珍しくなく、苦笑いする記者を、「いや、見た目はバカにできないんだぞ」とたしなめ、独自の視点で選手のスター性を探ったものだ。
その点、今年の巨人のドラフト1位投手・桜井俊貴(22=立命大)は、外見にも実績にも派手さはない。
オープン戦初登板となった4日のオリックス戦でも、5回を4安打2失点と開幕ローテ入りへ向け、強烈な印象を残すには至らなかった。
「特筆すべきボールがなく見栄えがしないのは確か。けど、4安打3四球で再三走者を背負いながら自責点1で切り抜けたのは、勝負どころでボールを低めに集められるから。三回の無死一塁、その後の1死一、二塁では併殺を狙って、いずれも注文通りにゴロを打たせた。実戦向きだと思う」(他球団スコアラー)
誰が見ても凄いと思わせる投手じゃないが、こういうタイプが案外、結果を残すものである。