首位の馬場ゆかりも“綱渡り” シード落ち選手の過酷な現実
【ヤマハレディース】
2005年から11年間保持してきたシード権を昨季、失った馬場ゆかり(33)が初日、3アンダーで首位タイに立った。
「(去年と比べて)すべて割り切ったゴルフです。もう思い切ってやるしかない。出る試合で結果を出していくしかない」(馬場)
馬場はプロ3年目の2004年にプロ初勝利を飾り、初賞金シード権を獲得。11年には日本女子オープンを制覇し、ツアー通算3勝を挙げている。10年には賞金ランク4位、世界ランク24位まで順位を上げ、生涯獲得賞金は5億円を超えるベテランだ。
149センチとツアーで最も小さいが、プロ野球選手とオフトレに取り組んだり、筋トレで体を鍛えてパワフルなプレースタイルだ。
昨季は右手首の故障もあり、31試合に出場して10試合で予選落ち。賞金ランク53位に終わり、シード落ち。最終QTでも51位と振るわず、出場試合が限られている。
女子プロもシードを失い、試合に出られなくなると厳しい。主催者推薦を受けられるのは年間8試合だけ。下部のステップアップツアー(18試合)に出場して、そこで優勝すれば2週間後からレギュラー4試合に出場できるが、4試合でシード権を獲得するのは難しい。その4試合目でトップ3入りすれば続けて翌週の試合の出場権を得られるが、まさに綱渡り状態のツアー転戦が続くわけだ。ちなみに下部ツアーで何勝しても、男子のようにレギュラーでのシードを獲得することはできない。