米国での激太り解消も オリ中島の故障癖は“断食”が原因か
オフの契約更改では「体重移動やバランスが崩れていた」と反省したはいいが、今季も昨季同様、走っただけで右ふくらはぎを痛め、17日に二軍落ちした。断食で狂った体のバランスが、修正できていなかったのか。
■落ちるのは脂肪だけではない
九州共立大学スポーツ学部講師で、運動生理学実験、体力測定評価法などを教える大下和茂氏は「一般論も交えた話ですが」と、こう続ける。
「野球選手がシーズン中に食事を取らないというのは考えられません。大事なのは体重計の数字ではなく、その中身です。いくら減量しても、筋肉まで落ちては意味がありません。タンパク質を摂取せずに運動すると、脂肪だけではなく筋肉も落ちてしまう。一時的に体は軽くなっても、むしろパフォーマンスの面ではマイナスです。わずかな体重差で階級が分類されるボクシングの選手が、計量前に断食をすることはあります。そうした例外を除けば、スポーツ選手は断食などすべきではない。専門家が書いたスポーツ栄養学の書物に、断食を推奨しているものはないでしょう」
正しい知識で正しいトレーニングをするのは、スポーツ選手として初歩の初歩。中島は体よりアタマを鍛えるべきだ。