阿部、坂本、西岡、大野…各球団主力“ケガ続出”の真犯人
「今は開幕直後ということもあるが、長期離脱を防ぐために、小さな張り、違和感でも休ませる傾向が強いと思う。普段のケアに加え、連戦中は試合前練習を軽めにし、休日練習を返上する球団も増えた。中でも変化を感じるのは巨人です」
巨人OBが話を引き取ってこう言う。
「巨人は『球界の盟主』として、ファンのために主力は毎試合出続けるべきとの考え方が強かったが、昨年、肉離れする選手が続出。休日に全体練習を課し続けたことも影響し、今年から『故障防止プロジェクト』を立ち上げた。高橋監督は現役時代にケガに泣いた経験もあるからね。坂本は先々を考えて大事をとったとみている。たとえば延長十二回までもつれた3日の広島戦。投手総動員だったにもかかわらず、マシソンの登板がなかったのは、『休養日』だったからでしょう」
ヤクルトは首脳陣の方針で、張りや違和感があれば、遠慮なく自己申告し、必要に応じて休養を与えるやり方を取っている。広島はトレーナー、コンディショニング、トレーニング部門を統合。一~三軍に計14人のスタッフを抱える。石井トレーナー部長は「治療環境の向上に加え、大ケガを押して無理をして出るというケースはなくなってきている」と語る。