また抗議で判定覆った “コリジョン”乱発で審判の権威失墜
微妙な判定にソフトバンクの工藤監督が腰を上げた。
22日、1点ビハインドの三回1死三塁の場面で、本多が打った打球は左翼へ。浅いフライだったが、三塁走者の城所にはコリジョンルールが頭にあったのだろう。果敢に本塁を狙うも、惜しくもクロスプレーでアウトになった。
ここで工藤監督が抗議すると、審判団は数分間、ビデオで検証。あっさりと判定が覆り、城所の生還が認められたのだ。
今季から本塁上での衝突を禁止するコリジョンルールの導入に伴い、本塁クロスプレーでのリプレー検証も認められるようになった。当然、12球団の監督がこれを利用しない手はない。いまやこの手の抗議は球界の一大流行といった兆しを見せている。
いくら試合時間の短縮を叫んでも、抗議と比例して無駄な時間は増える。判定もたびたびひっくり返るのだから、球界では「人間の審判なんていらない」なんて声も聞かれるほどだ。
野球をつまらなくし、審判の権威をおとしめるコリジョンルールは、今すぐやめるべきだ。