広島10連勝の立役者 野村祐輔の“制球安定”をOB投手分析
広島の野村祐輔(27)が28日のヤクルト戦に先発。7回4安打2失点でリーグトップを独走する9勝目(2敗)を挙げ、チームを22年ぶりの10連勝に導いた。
安定感は抜群だ。ここまで81回3分の2を投げ、防御率は2.42で、与四死球は23個。持ち前の制球力でテンポ良くアウトを稼いでいる。
12年に新人王を獲得し、13年に自己最多の12勝を挙げたが、一昨年は7勝、昨年は5勝と不振が続いていた。広島OBの評論家・山内泰幸氏は、「プレートの踏む位置を一塁側にしたことが奏功しているのでしょう」と、こう続けた。
「三塁側を踏んでいた昨年は腕が横振りのようになり、制球が安定しなかった。一塁側に立つことで縦振りになり、フォームの安定につながっていると見ています。内角のシュートも多めに使えるようになっている。2年前にも一塁側を踏んで投げようとしていたのですが、うまくいかなかった。しかし今年は過去2年間、結果を残せなかった悔しさもあったのでしょう。キャンプの時点でしっかり体をつくり、例年とは違い、ブルペンで迷いなくテンポ良く投げていた。すでにフォームのイメージができていたんでしょう。変化しようとしていることが目に見えて分かりました」
黒田も同じく一塁側のプレートに立って投球しているという。
過去、6度の優勝年には右腕エースがいた。75年初優勝時の外木場をはじめ、北別府、山根、福士、佐々岡だ。野村が今季、歴代のエースに匹敵するくらい活躍できれば、優勝はグッと近づく。