制裁解除、譲歩に次ぐ譲歩…松山に媚びるJGTOの“ジリ貧”
松山英樹(24)に対し、日本ゴルフツアー機構(JGTO)は先ごろ、シード権(5年間)維持に課していた年間5試合の出場義務試合数を免除することにして、同時に徴収した制裁金80万円も返金することを決めた。
このタイミングで制裁が解除されたのは、「日本ツアーのメンバーとして、五輪に出て欲しい」(青木功会長)というのが表向きの理由だ。大西久光政策担当副会長は「複数年シード選手に出場義務試合を課したのは14年からで、松山の5年シード獲得後のこと。後づけのルールで制裁を科すのはおかしい」と説明した。
とはいえ、それまで3試合だった出場義務試合数を5試合に引き上げたのは、米ツアーを主戦場とする松山を、少しでも日本ツアーに出場させ、観客動員を増やしたかったからだ。そんな強引なやり方に嫌気が差した松山は当時、「もう、好きにすればって感じ」と不快感をあらわにした。その後もコロコロ対応が変わったが、松山は日本ツアー登録をせず、日本のシード権には何の未練もなかった。
そもそも今回の見直しは賞金王の5年シードだけが対象。ツアー優勝者など、他のシード保持者の出場義務試合数はこれまで通りそのまま。