下克上狙うベイ秘策 先発モスコーソでカープ1~3番封じ
■キーとなる打者は投手陣が一丸となって攻める
短期決戦を戦う上で参考になる事例がある。95年のヤクルト対オリックスの日本シリーズだ。
ヤクルトは3番のイチローを19打数5安打2打点に抑えたことが奏功し、4勝1敗でシリーズを制した。シリーズ第4戦に先発し、イチローを4打数1安打に封じた前出の川崎氏は当時を振り返ってこう言う。
「野村監督はシリーズ直前、マスコミに向けて『イチローの弱点は内角高め』と話し、これが大きく取り上げられた。イチローは必要以上に内角を意識したはずです。試合では、その内角球を見せ球として振ってくれたら儲けものと考え、逆に直球と落ちるボールのコンビネーションで攻めた。キーになる打者を投手陣が一丸となって攻めるのが大事です」
11日の練習後、モスコーソは「自分たちは強いという気持ちで戦う」と話せば、三嶋も「(広島の地の利を)はね返す投球がしたい。ビジターは大好き」と、気持ちを高ぶらせていた。