マーリンズとも思惑一致 イチローまさかの18年WBC出場へ
WBCを利用したいのは球団に限らない。50歳まで現役でプレーしたいイチローもしかりだ。
イチローは前回、13年のWBCを辞退した。前年オフ、ヤンキースからFAに。日本代表入りのオファーがあった当時は所属先が決まっていなかったうえ、12月にヤンキースと再契約。ヤンキースといえば、選手と高額契約を結ぶ半面、契約期間内の“縛り”は他球団と比べてもシビアなことで知られる。当時のイチローは「ボクの中で(連覇した09年の)第2回大会を終えた時点で3回目の出場は考えられなかった」と話したが、すでにヤンキースのレギュラーでなくなっていたイチローにとっては定位置をつかむことが最優先。WBCどころではなかったのだ。
しかし、あれから3年が経ち、置かれた立場も状況も変化した。あくまで「4人目の外野手」として穴を埋め、若手に助言を送るなどベテランとしての役割が求められている。マーリンズがそれを望むなら、WBCで大暴れすることこそ50歳まで現役をまっとうする近道ではないか。
今年8月、米国でイチローに会った日本代表の小久保監督(45)は、報道陣にイチローが代表に入ったイメージはあるかと聞かれ、「もちろんあります」と答え、「WBCに関しては(シーズンオフに)日本に帰ってから話したい」と言った。
田中やマエケンら一線級のメジャーリーガーの出場辞退が確実視される中、イチローが「JAPAN」のユニホームに袖を通す可能性は高い――。