マーリンズとも思惑一致 イチローまさかの18年WBC出場へ
■前回大会からは立場も状況も一変
しかし、マーリンズに限っては違う。イチローのWBC出場を「全力でバックアップしたい」のが本音だという。
マーリンズは10月、イチローとの契約を早々と延長した。今季は控えの外野手として代打、守備固め、代走など143試合に出場。来季も「4人目の外野手」の立場に変わりはない。マエケンや田中らの先発投手と違って戦力面での影響が少ないうえ、イチローをWBCに派遣することは球団ビジネスに大きく関わるからだ。
マーリンズは早ければ、18年にも日本開幕戦の実施を検討している。サムソン球団社長は今年2月、わざわざMLBジャパン主催の少年野球大会(千葉・成田市)の開会式と野球教室に出席して、こう言った。
「東京でマーリンズの開幕戦を行いたい。来年はWBCがあるので、18年にできるか探りたい。その際はイチローがマーリンズでプレーしていることを祈ります」
さるメジャー関係者が引き取ってこう続ける。
「イチローは今季、メジャー3000安打を達成したばかりだが、来季達成しそうな記録にそこまで大きなものはない。今季ほどの注目度は期待できないだけに、マーリンズはイチローが日本代表としてWBCに出て活躍することで、いま以上に日本で球団名を認知させたい。何しろ日本ではWBCの注目度が高いですからね。18年の日本開幕を盛り上げて商売につなげるためにも、イチローとWBCを利用したいのですよ」