高速コースでも衰退露呈 日本はマラソンから競歩の時代に
「初マラソンの設楽悠太(25)は積極的なレースを見せたが、終盤の息切れで2時間9分27秒の11位に終わった。それは仕方ないにしても、高速コースに変更され、しかも世界選手権の代表もかかっていたレースです。他の実業団選手には、最低でも2時間7分台の時計を出してほしかった。このコースで2時間8分台が日本選手の最速ということは、明らかに選手の力が落ちている」
菅原氏は続ける。
「今季のマラソン大会を振り返っても、福岡国際の日本人トップは川内優輝(29)の3位(2時間9分11秒)。別府大分毎日の優勝も、ロンドン五輪代表の中本健太郎(34=2時間9分32秒)です。女子も大阪国際優勝は、ロンドン五輪代表の重友梨佐(29=2時間24分22秒)でした。いずれも時計は平凡で、実力者の復活というより、若い選手が伸びていない印象です。時代によって世界と争える競技は変わるもの。近年はマラソンが衰退し、競歩が世界の舞台でメダルが取れるようになったということです」
ちなみに表彰式では、日本勢トップの井上が副賞の高級外車・BMWを手にしたが、2時間3分台で優勝したキプサングは「?」ではなかったか。