ガルシアがメジャー74大会目で初V スペイン勢3人目の快挙
劣勢のガルシアはプロ転向した99年からメジャー73戦して2位4回も、まだ無冠。「今回もここまでか……」と誰もが思ったが、14番バーディーで息を吹き返す。
15番はドライバーで330ヤード飛ばし、192ヤードの第2打はピンに当たり4メートルのイーグルチャンス。このパットを沈めて9アンダーとし、ローズを逆転。それを見たローズも1メートルのバーディーパットを入れ返す。
くしくもこの日は母国の名手、セベ・バレステロス(故人)の60回目の誕生日。
80年に史上最年少の23歳で、しかも欧州選手として初めてマスターズに優勝したセベは、後継者といわれたオラサバルが94年に優勝した際、最終日にアドバイスの手紙をロッカールームに置いていた。この時の優勝スコアも9アンダー。セベは天国からガルシアの背中を終始押し続けていたはずだ。
▽ガルシアの話「これまでのメジャーの中で最も落ち着いていた。ボギーを出してもポジティブでいられた。セベの誕生日に勝てたのはすごいこと。これでセベとオラサバルと肩を並べることができた」