フィギュア国別対抗 SP7位の羽生結弦のコメントに見る長所
20日に行われたフィギュアスケートの世界国別対抗戦の初日。首位スタートを切った日本勢の中で、唯一、波に乗れなかったのがエースの羽生結弦(22)だ。
ショートプログラム(SP)では最初の4回転ループが1回転になると、4回転サルコー―3回転トーループでは、サルコーの着氷時にバランスを崩して手をつくなど、あわや転倒という始末。83.51点で7位というまさかの結果に終わった。
SPの使用曲は、昨年4月21日に他界したプリンスの名曲「レッツ・ゴー・クレイジー」。
「明日が命日なので、そういう気持ちも込めて集中していた。これでは(プリンスの)顔に泥を塗っているようなもの」と、羽生は声を震わせた。
別にプリンスもプリンスのファンも、誰も気にしちゃいないだろうが、この思い込みの強さこそが羽生の長所なのだろう。もともとSPは苦手の羽生。自他ともに認めるフィギュアスケートの“名人”だって、完全無欠ではないということだ。