ボクシング井岡 世界戦14勝も“具志堅記録”に及ばないワケ
61連勝が聞いて呆れる。
23日のボクシングダブル世界戦。WBO世界バンタム級のベルトに挑戦した大森将平(24)は、前日計量オーバーで王座を剥奪されたマーロン・タパレスにTKO負け。一方、メーンを飾ったWBA世界フライ級王者井岡一翔(28)は、挑戦者の同2位、12年間無敗で61連勝中のノクノイ・シットプラサート(30=タイ)に判定勝ちを収めた。
この勝利で井岡は世界戦14勝。中継したテレビ局やマスコミは盛んに「具志堅の記録に並んだ!」とあおったが、ファンはどう思ったのか。具志堅用高氏の「世界戦14勝」は、ベルト奪取から13回連続防衛で成し遂げたもの。ミニマム級やライトフライ級での戦績を合わせた井岡の記録と同列には語れない。
しかも、対戦相手のシットプラサートは「看板倒れ」もいいところ。61連勝中といっても地元タイでしか試合をしておらず、世界戦の経験はゼロだ。試合では完全に井岡の圧力に押されて後手に回り、実力差は歴然。それでもKOできないのだからファンはガッカリだ。