二刀流希望の大谷 渡米してから稼ぐマイナー契約は大正解
ケガでシーズンの大半を棒に振った今季はともかく、昨季は3年連続2ケタ勝利で165キロを投げ、打っては22本塁打をマークした。投打とも非凡なものをもっていることは証明したものの、例えば過去5年間の最多投球回数は15年の160回3分の2。投手としてシーズンを通してフル回転した経験すらない。メジャーの中4日のローテーションを守れるかどうかはもちろん未知数だ。それだけに本人は長い目で見てもらいながら、二刀流にこだわりたいのだろう。
■マー君が直面した大型契約のプレッシャー
「だとすれば、なおさらいま、米国のドラフト選手同様、安い金額でメジャー挑戦した方がいいと思う」と、スポーツライターの友成那智氏がこう言った。
「大谷に対して30球団が興味をもち、編成担当者が二刀流をやらせても構わないと言っているのはカネが安いからです。これが200億円、300億円となると、そうはいかない。球団は当然のように結果を求めるし、選手も結果を出しても当たり前だとしかみられません。ダメなら人格まで否定されますからね。最初から大金を手にしてしまうと自分で自分のクビを絞めることになりかねないのです。まして前例のない二刀流は、チーム内外でさまざまな波紋を呼ぶ可能性がある。大谷の起用法が他の選手にも大きく影響しますからね」