ドル箱が一転…フィギュア羽生の平昌“黄信号”にIOC悲鳴
11月のNHK杯公式練習で負った右足首のケガの回復が遅れ、平昌五輪代表選考会を兼ねた全日本選手権(21~24日=東京・調布)を欠場する羽生結弦(23)。今後は、2月9日開幕の五輪本番に向けて、調整に励むというが、氷上練習再開のメドすら立っていない。前回ソチ五輪金メダル、世界ランク1位など過去の実績から、平昌五輪代表入りの条件は満たしているものの、羽生の五輪出場は依然として不透明な状況なのだ。
男子フィギュアスケートのチケットは、すでに完売(日本割り当て分)。チケットを購入した日本のファン以上に気を揉んでいるのがIOC(国際オリンピック委員会)、平昌五輪組織委だろう。
冬季五輪でのフィギュアスケートの注目度は高く、女子ほどではないものの、男子も高視聴率が見込めるドル箱競技のひとつだ。前回ソチ大会での男子ショートプログラムは13.4%、同フリーは10.9%とまずまずの視聴率を記録(米NBC)。2種目合わせて全世界の視聴者数は4200万人以上にのぼった。
平昌では、今季のGPファイナル覇者ネイサン・チェン(18=米国)、16年世界選手権金のハビエル・フェルナンデス(26=スペイン)ら実力者が顔を揃えるとはいえ、前回王者の羽生欠場なら盛り上がりはいまひとつ。海外にも羽生のファンが少なくないだけに、視聴者離れを引き起こす可能性もある。