巨人新助っ人候補 元米ドラ1右腕ヤングマンの武器と弱点
新たな助っ人補強に動いていることが明らかになった由伸巨人。狙っているのが、米ブルワーズからFAになった右腕投手、テーラー・ヤングマン(28)である。「11年の全米ドラフト1巡目指名投手」「メジャーデビュー1年目の15年にいきなり9勝をマーク」と“経歴”は立派で、巨人は先発ローテ入りを期待している。
果たして使いものになるのか。198センチの長身から繰り出す150キロ超の剛球と落差の大きいパワーカーブが武器との報道もあるが、「それはちょっと大げさですよ」と米球界に詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう言う。
「直球の球速は平均148キロ程度。剛球と評すには、威力もキレも物足りません。報道の通り、武器はカーブ。昔のドロップのように垂直に落としたり、スライダーに近い感じで曲げたり、いろいろな角度のカーブを使い分けます。メジャーデビュー1年目はこのカーブが冴えて、勝ち星を重ねました。しかし、その後はメジャーでは勝ち星を挙げていない。カーブの曲がり幅が大きく、その軌道が打者に慣れられ、ボール球を見極められると、ピッチングそのものが苦しくなります。軸になる球種が直球、ツーシーム、カーブの3種と少なく、速球系の球にスピードとキレがありませんからね」