カーリング女子初4強 躍進の裏に元エースの献身的な支え
藤沢が当時の本橋について、こう振り返っている。
「大会前も大会期間中も麻里さんが睡眠時間を削ってまで、ブラシの調整や手入れをしてくれました。私たちがプレー以外のことを気にしないでいいぐらい、細かいことまで気を配って動いてくれたんです。スキップのつらさも分かっているので、個人的に慰めてくれたり、励ましてくれました」
主将とはいえ、練習やミーティングで仕切ることはしない。他の選手の自由な発言を認め、好きなようにプレーさせて、致命的なミスをした時にだけ端的にアドバイスを送る。
さらに大会前の合宿では栄養管理まで行っている。本橋の作る料理の味は絶妙で、中でも人気なのは鍋だという。
「私たちが飽きないように、キムチや味噌など、いろんな種類の鍋を用意してくれるんです。食材の買い出しも毎日行ってくれて、若い選手にはお母さんのような存在です」(藤沢)
今大会も試合中はスコアを付けたり、ハーフタイムに軽食を用意するなど、裏方に徹している。
ベテランの元エースがサポート役に回ったことが、今回の躍進につながった。