4回転アクセルは茨の道 羽生結弦に五輪連覇の“負の遺産”
大会最終日の午前に行われたフィギュアスケートのエキシビション。全選手の最後に登場した羽生結弦(23)は、ひときわ大きな歓声で迎えられた。
男子フィギュアでは66年ぶりとなる五輪連覇の快挙。日本のメディアは「絶対王者の完全復活」と大騒ぎしたが、昨年11月に負傷した「右足関節外側靱帯の損傷」は、復活劇の美談を彩るエピソードで済ませられるものではない。
「羽生の足首の靱帯損傷は、通常のネンザ以上に『癖』になる可能性が高く、本人も金メダル獲得の一夜明け会見で、『右足の負担は正直言って大きなものになる』と今後に向けた不安を吐露していた。実際、痛み止めを服用して演技に臨み、薬でごまかさなければ、ジャンプを跳べる状態でも降りられる状態でもなかった。喘息の持病がある羽生は体を強化するための激しいトレーニングを制限せざるを得ず、だからこれまで腰痛、右ヒザ痛、左足首負傷と故障が絶えなかった。無理をして果たした五輪連覇の代償は大きく、実際には関係者の誰もが『北京五輪での3連覇』に言及できない状態だと思う」(スポーツライター)