新生ロッテが快進撃3連勝 新コーチ5人引き抜きが奏功
ロッテが3日のオリックス戦に勝って3連勝。井口資仁新監督(43)は試合後、七回に代打で同点タイムリーを放った平沢の殊勲打を「期待に応えてくれた」と喜んだ。
ロッテは昨年、シーズン87敗を喫して最下位。辞任した伊東監督に代わって迎えられたリーグ最年少の青年監督は、大胆なチーム改革を施した。開幕の先発メンバーにドラフト2位の藤岡(トヨタ)、同4位の菅野(日立製作所)という新人を抜擢。ルーキーの同時開幕スタメンは、ロッテでは21年ぶりのことで、この2人がここまで打率.333、.400と好スタートを切り、チームに新風を吹き込んでいる。
が、指揮官にとってそれ以上に心強いのが、脇を固めるコーチ陣の存在だろう。日米通算21年の現役生活で日本一にも世界一にもなった豊富な経験があるものの、指導者経験はゼロ。そこで、自ら組閣をし、交渉役まで買って出た末に鳥越ヘッド、清水将バッテリー担当、金森打撃担当、的場戦略担当に今岡二軍監督と実に5人もの腹心を外部から引き抜いた。
巨人や阪神など資金力のある球団は別にして、監督が交代してもコーチ陣の刷新は最小限にとどめるのが昨今の流れ。球団が余計な出費を避けるからで、例えば辻新監督を迎えた昨年の西武も一軍の外部招聘は馬場コーチ1人だけだった。
新生ロッテが快進撃を続けるようなら、球団も財布のひもを緩めた甲斐がある。