原口元気<上>「クラブでダメならあの監督には呼ばれない」
3月27日のウクライナ戦(リエージュ)に左FWで先発した原口元気(デュッセルドルフ)は「1年4カ月ぶりの代表ゴール? 決められると思う」と自信を持って臨んだが、守備に忙殺されてシュートを打つこともままならなかった。ロシアW杯最終予選序盤の4試合連続ゴールでハリルホジッチ前監督から絶大な信頼を得てきた男も、長期間のノーゴールに焦燥感を募らせている。そんな原口を現地で取材した。
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マリ戦(同)に続いて行われたウクライナ戦は最前線に杉本健勇(C大阪)、右FWに本田圭佑(パチューカ)、トップ下にMF柴崎岳(ヘタフェ)という攻撃陣で挑んだ。原口に巡ってきた最初のチャンスは開始5分、柴崎がカットし、本田が入れたクロスに飛び込んだ場面だったが、うまくヒットできなかった。後半に得意のドリブルで強引に持ち込んで相手のファウルを誘ったものの、シミュレーションを取られてしまう。献身的な守備や豊富な運動量は相変わらずだったが、87分間のプレーは不完全燃焼に終わった。
「この(欧州遠征)2連戦でハットトリックしても、本番までの2カ月間、クラブで試合に出てなかったら、あの監督は呼ばない。決めきる部分で違いを出した選手がW杯に行ける。とにかく一試合一試合を大事にしていくしかない」と強い覚悟で挑んだ試合だったが、ゴールは遠かった。このトンネルをいつどのように抜け出すか? それが原口に課せられた最重要テーマだろう。