今季チーム初完投勝利 巨人・山口俊が燃える“3.5億円奪還”
巨人の山口俊(30)が17日、8連勝中だった好調DeNAを止めた。
新潟で行われた古巣との試合で133球を投げ、5安打2失点。6連続を含む自己最多の14奪三振の力投を見せ、首脳陣に直訴し、最終回も投げ切った。16試合目でチーム初完投。
本人が「ホッとしている」と頬を緩めれば、高橋由伸監督(43)は「スタミナもあるし、最後の最後まで力強いボールがいっていた。ナイスピッチング。こちらも気合を感じたし、何とか最後までいって欲しかった。本当によく頑張ったと思う」と賛辞を惜しまなかった。これで2勝目。ピリッとしない先発陣を引っ張る存在になりつつある。
大きな「損失」を取り戻すべく奮闘している。DeNAからFA移籍した1年目の昨年7月、酒に酔って病院で暴行事件を起こしたことが発覚した。球団からは罰金、減俸を合わせた1億円を超える制裁金を科され、契約年数は3年から2年に短縮。選手会がこれにかみつくなど、球界を巻き込む騒動に発展した。ある球団の選手はこう話している。
「トラブルを起こしたのは悪いけど、契約年数まで短縮していいのかと。これは巨人だけでなく、球界全体の問題。それを許してしまうと、何かあればすぐに契約が解除や縮小となってしまう。球団が契約をコロコロ変えられるような前例をつくるのは、選手側は絶対に避けなければならないんです」